私にとって、鳥といえば鶏肉かカラスである。カラスといっても、今「ふたりエッチ」というエロ風味の漫画が人気の克 亜樹先生がむかし月刊サンデーに連載していたマンガ(タイトルは「符呪マンダラ伝カラス」だったかと…)ではなく、もちろんあの黒い鳥のことである。「まぼろし右幻」にしろ、「星くずパラダイス」にしろ、ほかの作品はちゃんとヒロインが可愛い女の子なのに、どう考えてもこれだけヒロインのポジションにいるのが可愛い男の子です。…ここでお客さんの半分は引いたかしら。ついて来れる人だけいらっしゃい。
 さて、カラスは大変頭がいい事で有名です。ドクトルが昔読んだ本(著者・タイトルをご存知の方はご一報を)におそろしいエピソードがありました。
著者は役所に勤めている人で、ある時住民からの依頼でカラスの巣の除去をまかされました。そのカラスは通 学路上の木に巣を構え、繁殖期で気が立っているために、そこを通るお子様達を襲っていたのでありました。著者はカラスの攻撃を受けながら、巣を他の木に移動させたのです。恐ろしいのはここからで、カラスはその日から著者を付け狙う復讐鬼と化したのでした…!一般 に鳥頭といいますが、カラスは著者の顔をしっかり覚え、間違えることなく攻撃したのです。ある日会議中に視線を感じて窓の外を見ると、向かいのビルにカラスの夫婦の姿があったという…。カラスの復讐は一週間は続いたと、その本には書いてあったと思う(著者・タイトルをご存知の方は以下同文)。
 カラスの恐ろしさを分かっていただけたでしょうか。カラスにだけは喧嘩を売ってはいけません。なのにウチの父は売りましたともさ、カラスに喧嘩を!
 父は年をとって寂しくなったのか、それとも孫どころか男の影も無い娘への遠まわしなメッセージなのか(考えすぎ)、スズメに餌をやるようになりました。「ワシが表に出たら、鳴いて寄ってくんねん」と嬉しそうに語ってもいました。その可愛いスズメ達を押しのけて餌を食おうとする図々しいカラスに、父は石を投げやがったのです!カラスに怪我はありませんでしたが、そんなことはヤツらにはどうでもいいことなのです。おんどりゃコケにされて黙っとれるかこんガキャ耳から手ぇ突っ込んで奥歯ガタガタいわせたろうか惚れたら地獄ゥアニキの盃ありがたく頂戴しますと、復讐のファンファーレは鳴り響いてしまったのです。
…しかもなぜか私に向かって。
いや、正確には家の前に置いてある私の自転車に向かって。
なんとヤツラは毎朝私の自転車にフンを落としていきやがるのです!まさしくこのクソ野郎です!!お食事中の方ごめんなさい。しかも1週間どころの話ではなく、何年もです。あたしなんにも悪くないのよ、悪いのはあの小さいおっちゃん(父)なのに!叫んでみた所で所詮は鳥の脳みそ、ターゲットを把握することも出来ないのね…。納得はいかないものの、抵抗や反撃をすることはできないまま(だって怖いから)、一昨年の秋に自転車が盗まれるまで続きました。「もしあんた達が食える鳥なら、あたしは高い年会費払ってでも猟友会に登録して、撃って撃って撃ちまくってやるのに…。職業だって迷わずマタギを目指すわよ、たとえ適性がなくっても!そしてトキのように絶滅まで追い込んでやるのに…(グリーンピースには内密に願います)」などと考えながら、自転車を拭く日々は終わったのでした。
さて、自転車を盗まれてから1年後、ドクトルは原付バイクを買いました。タイガースカラーの可愛いヤツです。バイクの置き場所はもちろん昔自転車を置いていた所です。…そうです、カラスはそのバイクにもフンを落とし始めやがったのです!ちょっともう忘れてていいんじゃないの?どうしてなの?アンタ100年祟る気なの?!
…ひょっとして復讐ではなくて、もうここはアンタのベストプレイスになってしまったの?!そうなの?
為すすべも無く、今も毎日原付拭いてます。
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